中小企業診断士の試験に合格するためには過去問だけで十分なのか?
資格試験を目指す人の中には、効率重視で必要最低限の知識を身に付けて合格を目指そうと考える人も多くいるのではないでしょうか?私の周りにもそういう人は多く、その人たちのほとんどは過去問だけを解いて、復習してを繰り返すことで合格を目指します。
中小企業診断士の試験は1次試験で7科目のマークシート、2次試験が4科目の記述式となっていますが、これほど多岐にわたり範囲の広い試験を、過去問を解いて復習するだけでカバーできるのでしょうか?
加えて、過去問に取り組む場合には大体何年くらいの問題を解いて復習し、身に付ければいいのでしょうか?
確実な情報にはならないかもしれませんが、自分なりに過去問に関して考えたことを記録しておこうと思います。
中小企業診断士の合格には過去問だけで十分か?
さっそく結論ですが、私は過去問だけで合格するのはかなり厳しいと思います。ごく稀に過去問だけで合格できる人はいるかもしれませんが、年に一回の試験に対してかなりリスクがありますし、よほど自分に自信がないとその選択はとれないのではないでしょうか。
中小企業診断士1次試験の7科目について
まず、1次試験の7科目についてですが、7科目それぞれの試験範囲が広く、それらを過去問だけでカバーするのはかなり厳しいです。また、数年ごとに同じ問題が出ているわけではありませんし、内容によっては制度変更などによって新しい論点が生まれたり、過去問には存在しなかった問題が出たりすることは普通にあります。
平均で60点以上取ればいいとはいえ、急に試験が難化することや中小企業経営政策のように、比較的時事問題に近いものが多く出る科目があることを考えると、それを過去問だけでカバーするのはかなり難しいですよね。
過去問だけで合格できるように頑張るのであれば、適切なテキストや講座をうまく活用して、効率よく学習を進めた方が結果的にメリットが大きいのではないでしょうか?
確かに、テキストや講座受講分の費用は掛かりますが、それをバイトなどで稼いでも費用をかけた方が効率はいいと考えてしまいます。
私はうまくテキストや通信講座を利用して勉強を進めていこうと思います。もちろん、過去問もしっかり取り組みます。
中小企業診断士2次試験の4科目について
2次試験の4科目は、記述試験です。そして、過去問と解説を読んでいるだけでは、採点の基準が十分に理解できない可能性があり、せっかく取り組んだとしても方向性がずれてしまう可能性があります。
過去問に取り組まないというのはあり得ないですが、きちんと講座やテキストなどで論点を明確にし、記述のポイントなどを教えてもらう方が効率的でしょう。
また、自身の書いた回答を添削してもらうこともとても効果的で、講座を開設している塾の中には、模試を開催してくれている場所もありますので、必要に応じて受験することで、自身の弱みなどが明確になるかもしれません。
このように、中小企業診断士の試験に合格するためには、過去問は必ず取り組むべきといえますが、過去問だけで合格するのはかなり厳しいというのが結論です。
中小企業診断士に独学で合格するためにおすすめのテキストと、その使い方・勉強法については、以下の記事が参考になりました。
中小企業診断士試験を独学で合格するためにおすすめのテキストと勉強法 | 中小企業診断士 独学のすゝめ
過去問は何年分取り組めばいいか?
ここは、かなり感覚論になってしまうのですが、余裕があればある程度の年数分を解いておくのがいいでしょう。
個人的には、1次試験に関しては診断士ゼミナールが準備している7年分を解いて、しっかりその内容を身に付けておけば、動画講義で身に付けた知識と組み合わせて合格ラインに到達できると考えています。
また、2次試験に関しては、参考書であるふぞろいな解答のデータブックとして10年分のものを発売しています。これは、10年実施することに価値があると考えているからだと思いますので、その考えを採用し、2次試験は10年分をおすすめします。
ちなみに、2次試験合格者は過去問も含めて約60台、過去問換算で15年分の記述問題に取り組んでいるそうです。やはり、それくらい取り組まないと合格までの道のりはながいのですな。
中小企業診断士に就職先はある?AIの影響で資格が無くなるって本当?
時間をかけて中小企業診断士の勉強をしているときに気になるのは、これだけ頑張って勉強しても、中小企業診断士としての仕事はちゃんとあるのか?という点です。
ある調査によると、実は独立している中小企業診断士は、資格保有者のうちたった3割で、残りの7割は企業に所属しているといいます。これは、中小企業診断士として独立しても食っていけないから企業にいる人もいそうですよね。
また、企業に所属している人の中で、中小企業診断士の資格を活かして仕事をしている人、その資格を元に就職や転職をした人はどのくらいいるのでしょうか?
また、最近はAIがいろいろと発達してきているので、AIの活用により士業の仕事がAIにより奪われて、そのうち資格自体がなくなってしまうんじゃないかと言われています。
このあたり、実際の所はどうなのでしょうか。気になりますよね。
中小企業診断士の就職先はある?
独立する自信がまだない人で、今の会社でも働き続けるのが難しいと考えている人の中には、中小企業診断士の資格を活かして転職を考える人もいるでしょう。しかし、中小企業診断士の資格が応募条件になっているものはあまり見たことがない人が多いのではないでしょうか?
ないよりは合った方がいいのは事実だと思いますが、大きな加点がないのであれば頑張って取得してもうれしさが半減してしまう可能性があります。
そこで、「中小企業診断士 転職」というキーワードで検索を行い、どのような転職案件があるのか確認をしてみました。
結論から言うと、思ったよりも多くの案件がヒットして驚きました。案件の内訳をみていくと、ここは想像通りでしたが、コンサルティングファームなどのコンサル業務を行う企業からの求人が多くあります。
それ以外では、税理士事務所や会計事務所など、中小企業診断士以外が業務を行っている事務所が中小企業診断士を募集しているケースが目立ちます。これは、うまく資格を組み合わせることでの相乗効果を狙っているのでしょう。
中には、デロイトトーマツコンサルティングや船井総研など、かなり有名なコンサルティングファームも募集しています。ただし、中にはコンサルティングファーム出身者しか受け付けていない場合もあるため、注意が必要です。
特に、中小企業診断士が必須という企業はほとんどありませんでしたので、転職にすごく有利かと言われると、そうでもないかもしれません。
中小企業診断士の仕事はAIによって奪われてしまう?
もう一つ気になるのは、中小企業診断士の仕事がAIの発展によって奪われてしまうのか?という点ではないでしょうか?
結論については将来になってみないとわからないと思いますが、2015年に行われた調査によると、数ある士業の中でもっともAIに代替されにくい士業は中小企業診断士とされています。これは、弁護士よりも上位になっています。
かなり、驚いた人も多いのではないでしょうか?でも、落ち着いて考えてみると、人とのコミュニケーションの中から課題を見つける点や毎回異なる状況に応じた対応を取る点など、AIの得意な繰り返しの仕事や類似の仕事はそう多くありません。
このことから、確かにAIで大体するのは難しいなと感じます。調査結果は間隔とも合致しているので、傾向としては同じような状態になるのではないでしょうか。
そうすると、どうせ士業の資格を取るのであれば、将来にわたって活用できる可能性が高い、中小企業診断士の資格は魅力的ではないでしょうか?
また、こちらの記事を読んでも中小企業診断士が就職できないというようなことはなさそうなので、それほど問題ないですね。
https://www.shindanshi-life.com/cannot-get-job/
少なくとも私は、これらの情報を調べることで中小企業診断士の資格を取るモチベーションが減退してしまうことはありませんでした。
まとめ
中小企業診断士としての就職先やそもそもAIの影響で資格がなくなってしまうような状況にならないか?という点について、確認しました。
結論としては、就職や転職先はあるものの資格を存分に生かす、それが決定打になるほどの強いメリットはないということがわかりました。私の場合には、当初考えていたように、独立のために活用しようと思います。
また、AIが発展してきてもなかなか中小企業診断士の仕事を代替するのは難しいことも分かったので、安心して勉強に取り組んでいこうと思います!
中小企業診断士試験の通信講座 診断士ゼミナールってどうなの?
中小企業診断士試験の勉強法について調べていると、コストパフォーマンスがいい勉強法の一つとして、通信講座を利用している人がかなり多いことに気づきます。
その中でも人気を二分しているのが、スタディングと診断士ゼミナールなのですが、どうやら診断士ゼミナールの方は、合格したらお祝い金がけっこうな額もらえるようで、だいぶ魅力的に感じています。
実際の所、講座の中身とかはわかりやすいのか、気になったので診断士ゼミナールについていろいろ調べてみました。
診断士ゼミナールの中小企業診断士講座とは?
診断士ゼミナールのホームページから、講座の特徴をいろいろと抽出してきました。
テキストが全ページフルカラー
教材としては、動画講義とその講義で使用するテキストがメインになっています。テキストは基本的には電子データでの配布になりますが、オプションで印刷することも可能みたいです。ただ、結構高いので安く印刷できるような工夫があるといいですね。
このテキストですが、イラストや図表がたくさん使われていて、かなり見やすいです。それもフルカラーのテキストになっていまして、アメリカのある研究ではフルカラーの方が学習効果が高いということが報告されているようです。
これは、とても魅力的なポイントですね。
映像講義や約270時間
テキストに並んで、もう一つのメインとなる動画講義は、なんと1次試験7科目で270時間にも及びます。テキストを読み上げるだけでなく、重要な所は切り口を変えて繰り返し説明してくれるなど、自然に記憶に定着するような解説をしてくれます。
サンプルの講義動画が公開されていて、私も試しに視聴してみたのですがかなりわかりやすかったです。これなら、飽きずに続けられそうだなと思います。
解説付きの過去問題集が7年分
資格試験を含め、過去問をしっかり分析し対応していくのはテストを乗り越えていくために必要不可欠です。実際に、定期テストや大学の入試問題なども、過去問をうまく活用して、実力試しをしたり、傾向を分析したりした人がほとんどではないでしょうか?
診断士ゼミナールでは、過去問題集をなんと7年分も解説付きで用意しており、これがパッケージに含まれています。これだけあれば、別で過去問を購入するために、お金をかける必要はありませんね。
ストリーミング不要!ダウンロードでいつでも勉強可能
診断士ゼミナールの動画講義は、すべてダウンロードできます。ダウンロードするのは少し手間ですが、一度ダウンロードをしてしまえばあとはスマホやタブレットなどでも視聴できるので、時間を効率的に活用できます。
また、ストリーミング再生ではなくネット接続が不要なので、通信環境が悪い場合や外出先で通信容量を使わなくても学習ができるのは、とても魅力的ですね。
診断士ゼミナールのパッケージは?
診断士ゼミナールでは、1次2次セットのプレミアム、1次試験コース、2次試験コースに分かれています。
プレミアムフルコースが約6万円、1次試験コースが約5万円、2次試験コースが約2.8万円となっており、これだけで十分な対策がとれることを考えると、かなりリーズナブルです。
また、1次、2次両方とも受験する必要がある人が多いので、プレミアムフルコースがコストパフォーマンス抜群ですね。
さらに、1年目で合格できなかったとしても3年分の講義を受講できるようになっているので、会社で働きながらじっくり取り組みたい人にもとてもおすすめです。
さらに、合格すれば体験談などを送付することで、3万円のお祝い金がもらえます!
中小企業診断士の関連資格!ダブルライセンスのおすすめは?
中小企業診断士を取得したい方の中には、ダブルライセンスを狙っている人も多いのではないでしょうか?
特に、独占業務がない中小企業診断士の場合には、他の独占業務がある資格で安定感を持たせ、中小企業診断士でさらにベースをあげていくことを考える人もいると思います。
そこで、中小企業診断士の関連資格やダブルライセンスとして相性のいい資格を紹介します。
中小企業診断士の関連資格
中小企業診断士の関連資格には、どのような資格があるのでしょうか?
ここでは、中小企業診断士の試験科目と関係のある資格にはどのようなものがあるのかを紹介します。
これらが中小企業診断士の関連資格といえます。
- 簿記
- 販売士検定
- ITパスポート
- 経営士
- 経営学検定
- 経済学検定
- マネジメント検定
このように、さまざまな検定や資格が中小企業診断士の第一次試験に関連した資格です。
中小企業診断士の勉強をしていれば、これらと同等か、一部の知識を得られている状態のため、合格は難しくないでしょう。
しかし、内容が類似しているため、これらの資格を持っているからといって、中小企業診断士を持っていれば活躍の機会はないかもしれません。
逆に、これらの資格を勉強して取得してから中小企業診断士の勉強をするのはメリットがあるように感じますが、それなら最初から中小企業診断士の勉強を進める方が効率的でしょう。
特に、2021年から科目合格したことを明記できる制度が採用されたことから、あえて類似の資格を取らなくてもその科目に関する知識は科目合格によって証明できるでしょう。
中小企業診断士試験の受験に役立つ関連資格(ダブルライセンス)とは? | 中小企業診断士 独学のすゝめ
中小企業診断士のダブルライセンスにおすすめの資格
中小企業診断士と相性のいい資格には、どのようなものがあるのでしょうか?
中小企業診断士以外の士業
まずは、中小企業診断士と同じ士業から見ていきましょう。
公認会計士や弁護士、税理士が有名ですが、これらの資格は単独でかなり安定感があり仕事も多いため、中小企業診断士を取得するメリットがあまりないでしょう。
また、取得難易度が高いため、ダブルライセンスの状態を実現できない可能性が高くなってきます。
これら以外の士業のなかでは、社労士や行政書士などが挙げられます。これらは、中小企業診断士との相性も悪くなく、難易度は基本的には高い方に分類されるものの、他の士業に比べると優しく、業務的にも関連する独占業務を持っています。
そこで、これらの資格で対応できる独占業務でベースの収入を確保しつつ、高単価のコンサル案件などを中小企業診断士で受注し、安定させていくことが可能です。
士業以外の資格
資格の中には、士業以外にもさまざまなものがあります。
どのような資格が、中小企業診断士とのダブルライセンスに向いているのでしょうか?
代表的なものとしては、FPなどが挙げられます。
中小企業診断士の場合には、会社のお金のことに関ても丁寧に調べる必要があり、それを横展開し窓口の担当さんの話などを聞いてきました。
続きはまだ更新します。
中小企業診断士の年収はどれくらい?独立した場合の現実はどう?
中小企業診断士を目指す場合に気になることの一つが年収です。
せっかく難関国家資格を突破するのであれば、稼げる状態であって欲しいですよね。
そこで、中小企業診断士の年収はどの程度なのか、調べてみようと思います。
また、中小企業診断士の中には、企業内で業務を継続する人と、独立して自身で事務所を構える人に分かれます。
データがどの程度あるかわかりませんが、それぞれ分けて調べてみようと思います。
中小企業診断士の年収は?
通信講座を運営しているスタディングが調査した結果を参考にします。回答数は534名なので、それなりに信頼性のあるデータではないかなと思います。一点注意が必要なのは、これがコンサルティング業務を100日以上行っている人が対象なので、独立している人だけではない可能性があります。また、扱うデータは売上です。中小企業診断士は、ほとんどコストがかからないため、ほぼ年収も同値と考えます。
中小企業診断士の平均年収
きれいに平均年収が計算されているわけではありませんが、簡易的な計算をすると、大体1050万円程度となります。これはかなり高い収入ですね。日本人の平均年収は大体400万円台と言われているので、倍以上の金額です。
難関資格といわれている資格なので簡単に取れるものではありませんが、チャレンジする価値は十分にあるのではないでしょうか?
一方で、別のサイトによると平均年収は600万円台とされています。どうやら、調査する対象によって金額が大きく変わるようです。これは人によってばらつきが大きいということを示しています。
また、他の士業と比較した平均年収ランキングでは、全16士業のうち6位にランクインしています。公認会計士や弁護士、税理士、弁理士、不動産鑑定士などが、中小企業診断士よりも上位に位置しています。
また、下位には一級建築士や行政書士、司法書士などがランクインしていますので、平均でみるとこれらの業種よりも年収は高いといえそうです。
中小企業診断士の年収の中央値
一方で、平均年収の場合には一部のすごく稼いでいる人がいると、実態が分かりにくくなってしまう可能性があります。そこで、年収の中央値を確認してみましょう。
分布から、50%の人が含まれるのは、501万円~800万円のあいだです。
比較的、800万円に近い方になると思いますので、大体700万円くらいとかんがえるといいでしょう。いずれにしても、人によって大きく異なるため営業スキルや高単価の案件をどの程度確保できるか、また組織化をするかどうかなども、年収には大きな影響がありそうです。
中小企業診断士は年収が高い
ここまでのデータから、中小企業診断士はかなり年収が高いことが想定されます。
一方で、300万円以下も3000万円以上もかなり多くの割合でいることから、働き方が多種多様であり、それによって年収も大きく変化することがわかりました。
特に、定年後に診断士の資格を活用してのんびり取り組んでいる方もいるので、多様性を受け入れつつ、自分の目的に合った状態を目指すのがいいでしょう。
高ければ高いほどいいというわけではありませんので、勘違いしないようにしたい所ですね。
2023年度試験に向けて中小企業診断士の独学をスタート
2023年度の中小企業診断士試験を受験するために、独学での勉強をスタートします!
会社員として働きながらの取り組みになるため、正直な所1発での合格は難しいと思っています。
ただ、中小企業診断士は科目合格制度があるみたいなので、じっくり2,3年かけて合格を目指せればいいなと。
7科目もあるので、2023年にはできれば4科目の合格を目指して勉強します。
どうやら、暗記系は先に合格しておいた方がいいらしいですが、でも得意な教科から勉強したい気もするので、どれにするかは悩ましい所ですね。
このブログも、頑張りすぎると続けられなくなっちゃうので、たまにのんびり記録するくらいにしようと思います。
今日は簡単にこれくらいで。